日商簿記3級対策~「売掛金元帳」~
今回は「売掛金元帳」について解説していきます。
売掛金元帳について
今回は、売掛金元帳について説明します。
売掛金元帳とは、得意先別に売掛金の取引を記入して管理する「補助元帳」です。
得意先別に管理するので「得意先元帳」ともいわれます。
売掛金元帳の記入方法
以下の取引を例に、売掛金元帳への記入方法を説明します。
7/1 売掛金の前月繰越残高は5,000円である。
7/5 会社Aより、売掛代金4,000円を現金で回収した。
7/10 会社Aに、商品3,000円を掛けで売り上げた。
7/15 上記商品のうち、1,000円が返品された。
これを仕訳すると以下のようになります。
7/5
(借)現金 4,000 | (貸)売掛金 4,000 |
7/10
(借)売掛金 3,000 | (貸)売上 3,000 |
7/15
(借)売上 1,000 | (借)売掛金 1,000 |
売掛金元帳は以下のようになります。
記入のポイントを説明します。
①売掛金元帳の
売掛金元帳は、得意先ごとに作成するので、表の上部には得意先名を記入。
②借方・貸方欄
「売掛金」は「資産」です。
「資産」は増えたら「借方」、減ったら「貸方」です。
売掛金記入帳もこれと同じに記入。
③借/貸欄
取引を記入した後の残高がプラスであれば「借」、マイナスであれば「貸」と記入。
④次月繰越と締め処理
摘要欄に「次月繰越」と書いて、残高を記入。
次月繰越は少し混乱するかもしれません。
プラスであれば貸方に、マイナスであれば借方に記入する事になります。
繰越すため、前月の残高を0にして次月に移動させるイメージです。
そうすることで、その月の借方と貸方の合計が一致します。
貸方と借方を記入して借方と貸方の合計額を記入し、二重線で締めます。
学習のポイント(実務小話)
今回は、売掛金元帳について解説しました。
簿記3級で学習する帳簿の中では、比較的シンプルだと思います。
仕訳がほぼそのまま帳簿になります。
少し難しいのが繰越のところです。
繰越の際に、「貸し借りが逆の記入がある」という考え方が最初は理解が難しいと思います。
これは、お金をある銀行から別の銀行へ移すイメージを持つとよいと思います。
例えば、A銀行からB銀行へお金を移して、A銀行のお金を0にします。
A銀行が前月、B銀行が次月のイメージです。
その際には、A銀行の残高を最後0にしますので、全額引き出します。
その最後の出金が、売掛金元帳の「次月繰越」と同じイメージです。
【無料お試しあり】社会人知識ゼロから公認会計士合格の僕がおすすめする簿記予備校スクール【簿記3級講座4,000円以下も】