日商簿記3級対策~「支払手形記入帳」~
今回は「支払手形記入帳」について解説していきます。
支払手形記入帳について
今回は、支払手形記入帳について説明します。
受取手形記入帳とは
支払手形記入帳とは、支払手形の取引を記入していく補助記入帳です。
大きな会社ともなると、受取手形も多数あり、それぞれに期日や金額、当事者が異なりますから、会計帳簿を作って内容を記録し整理することが必要です。
支払手形は特に銀行の残高不足など支払いが遅れたりすると、不渡りになったりして会社の運営に非常に大きな影響があります。
そこで「支払手形記入帳」を作成して管理します。
受取手形記入帳への記入例
取引の例を使って説明します。
8/1 会社Aより、商品3,000円を仕入れ、約束手形で支払った。
手形No.15 満期日6/30 支払場所N銀行
8/15 会社Bより、指図人会社Cとする為替手形6,000円の引受けを求められ、引き受けた。
手形No.16 満期日7/31 支払場所M銀行
8/30 No.15の手形を決済し、小切手を振り出して支払った。
上記3つの取引を仕訳すると、以下のようになります。
(借)仕入 3,000 | (貸)支払手形 3,000 |
(借)買掛金 6,000 | (貸)支払手形 6,000 |
(借)支払手形 3,000 | (貸)当座預金 3,000 |
これを元に、支払手形記入帳へ記入すると、以下のようになります。
支払手形記入帳のポイントを解説していきます。
たくさん項目がありますが、順番にゆっくり確認していけば難しくありません。
①摘要
支払手形の相手型の勘定科目を記入。
②受取人欄
手形代金を実際に受け取る人を記入。
③振出人
「手形を振り出した人=振出人」を記入。
③てん末欄
手形が決済され手形がなくなったときに記入。
為替手形の場合は、支払人欄と振出人または裏書人欄が異なります。
以下の当事者の関係を思い出しましよう。
受取人(指図人)=手形を受け取った人(お金を受け取る人)
支払人(名宛人、引受人)=手形を引き受けた人(お金を支払う人)
学習のポイント(実務小話)
今回は、支払手形記入帳について解説しました。
受取手形記入帳とほぼ同じフォーマットですね。
同じように期日管理をしていきます。
受取手形の相手から入金がないのも困りますが、自分が支払手形の支払いを遅れてしまうことは影響が大きいです。
ニ度目の不渡りで銀行取引停止処分になってしまいます。そうなると事実上会社としての存続が難しくなってしまいます。
帳簿をつけてしっかり管理することが大切です。
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