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【経理実務へ役立つ】社会人のための簿記3級講座~科目別解説「固定資産」~【独学で簡単に理解】

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日商簿記3級対策~科目別解説「固定資産」~

今回は「固定資産」について解説していきます。

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こんにちは、ゆきじろうです。
簿記学習を社会人から知識ゼロで始めて公認会計士になりました。
簿記の知識は決して無駄にはなりません。簿記には人生を変える力があります元銀行員で経理経験もありますので実務の話も交えつつ、簿記の理解が深まり簿記が好きになるような解説を心がけていきます。

固定資産について

固定資産とは、建物、土地、備品、車両運搬具などがあります。
以下のようなものが該当します。

建物・・・事務所、店舗、ビル、倉庫など

備品・・・椅子、机、棚(たな)、パソコンなどの事務用品。

車両運搬具・・・営業用の車、トラックなど。

土地・・・事務所、店舗、ビル、倉庫、駐車場などに使う土地。

これらのように長期間、営業活動で利用する資産を、固定資産といいます。

固定資産の仕訳について

固定資産の仕訳を以下の項目で説明します。

①固定資産を買った。
②固定資産を売った。

固定資産の仕訳の大きなトピックとして「減価償却」がありますが、減価償却については、期末に決算処理として行われることが多いので、そちらで解説することにします。

①固定資産を買った。

以下の例で説明します。

「土地を30,000円で購入し、手数料1,000円とともに、現金で支払った。」

(借) 土地 31,000 (貸) 現金 31,000

「土地」という「資産」が増えたため借方(左側)へ記入。
「現金」という「資産」が減ったため貸方(右側)へ記入。

固定資産購入時の手数料は、仕入諸掛りや有価証券購入時の手数料と同じように、固定資産に含めます。不動産の売買は、不動産屋を通して購入することも多いので手数料が発生したりします。

「固定資産」の勘定科目については、建物なら「建物」、土地なら「土地」、車両なら「車両運搬具」、備品なら「備品」を使います。

②固定資産を売った。

購入時の金額と、売ったときの金額に差があれば、その差額は「固定資産売却益」もしくは「固定資産売却損」となります。

固定資産売却損が発生する場合

以下の例で説明します。

「以前購入した建物2,000,000円を、990,000円で売却し、代金は当座預金口座を通じて支払われた。」

(借) 当座預金 990,000  (貸) 建物 2,000,000
固定資産売却損 1,100,000

「当座預金」という「資産」が増えたため借方(左側)へ記入。
「建物」という「資産」が減ったため貸方(右側)へ記入。
「固定資産売却損」という「費用」が増えたため借方(左側)へ記入。

2,000,000円のものを990,000円と、購入時の金額より、1,100,000円安く売っていますので、損していますね。その差額は「固定資産売却損」を計上します。

固定資産売却益が発生する場合

以下の例で説明します。

「以前購入した建物990,000円を、2,000,000円で売却し、代金は当座預金口座を通じて支払われた。」

(借) 当座預金 2,000,000 (貸) 建物 990,000
固定資産売却益 1,100,000

「当座預金」という「資産」が増えたため借方(左側)へ記入。
「建物」という「資産」が減ったため貸方(右側)へ記入。
「固定資産売却益」という「収益」が増えたため貸方(右側)へ記入。

学習のポイント(実務小話)

今回は、固定資産について解説しました。

固定資産は、事業に使用する土地や建物などを計上する科目です。

基本的に長期的にずっと使用するものです。

しかし、何らかの会社の方針変更や古くなった車両の買い替えなどで売却するケースがあります。

その場合、買った時と売る時の金額が違うのが通常です。その差額を「固定資産売却損」や「固定資産売却益」で処理します。

固定資産の売却について、少し補足説明をしますと「固定資産売却損」や「固定資産売却益」は、損益計算書では「特別損失」、「特別利益」という扱いになります。

これは通常は発生しない臨時的な損益であるという意味です。

つまり、固定資産は、売却することは特別なことで、本来は、将来売却することを予定しておらず、ずっと事業で使い続けることを想定しているということです。

ニュースでも、本社ビルの売却というと「何か業績でも悪いのかな?」と思ったりしますね。

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