世の中にはたくさんの資格や検定
何とか検定、◯◯アドバイザーなど、世の中には数多く資格はあります。
自己啓発であったり、その業界のステップアップであったり、目的も様々です。
私は銀行員でしたので、銀行業務検定というものを受けました。
銀行員であれば、多くの人が受験したことがあるでしょう。
銀行業務検定にもその中に検定の種類が数多くあります。そのうち核となる法務、財務、税務の2級を取ったりしていました。
銀行の内部では昇進要件になっていることも多いので、とりあえず銀行員は受けている人もおります。
話がそれましたが、世の中に数多くある資格や検定には、選び方にコツがあります。
もちろん、資格や検定には、能力や技術の客観的な証明という面があります。
そして、資格や検定の実施主体の側の視点から見ますと、資格は受験者数が多ければ多いほど受験料が入ります。
実施費用を差し引いた残りが収益となりますので検定などは、収支のあるビジネスの側面もあります。
今回は、検定や資格を選ぶときのポイントを書いていきたいと思います。
なお、ビジネスマンからの視点になりますので、半ばエンターテイメントのような検定などは除きます。
資格や検定の選び方
検定や資格を見分ける場合、どのような着眼点を持てばよいのでしょうか。
ランキング形式で紹介していきます。
第5位 実施団体はどこか
試験を実施している団体に注目しましょう。
国家資格であればもちろん国が実施主体です。
国家資格以外の有名な実施主体といえば例えば以下のようなものがあります。
日商簿記検定:日本商工会議所
商工会議所は一度は名前を聞いたこともあると思います。
商工会議所は簿記検定だけを実施している団体ではなく、地域の商業、工業を支えるさまざまな活動をしています。
TOEIC:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会
TOEICは、日本語では「国際コミュニケーション英語能力テスト」と言います。
実施主体は、一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会です。
国際社会における円滑なコミュニケーションの促進を使命とし、人と企業の国際化に貢献することを目的に設立された、民間団体です。
漢字検定:公益財団法人日本漢字能力検定協会
一時期話題にもなりました。
このような視点から検定をみてみるのも面白いですね。
実施主体が権威があると、その検定も立派に思えてしまうのが不思議なところです。
第4位 独占業務などがあるか
第4位は、独占業務があるのかどうか?という点です。
これは国家資格に限られてくることが多いです。
独占業務は通常、検定にはないものですが、独占業務がある資格は当然取得する意味は大きいといえるでしょう。
独占業務がある資格を列挙してみます。
弁護士、公認会計士、不動産鑑定士、社会保険労務士、行政書士、宅建士、弁理士、一級建築士などなど。
そうそうたる資格です。
これらは全部国家資格です。その資格の保有者しかできない独占業務が存在します。
一方、FP技能検定、簿記検定などの検定には独占業務はありません。
独占業務は、その資格取得の目的にも直結する部分でもあり、受験する際には重要なファクターです。
第3位 内容が仕事の役に立つか
忙しい中、時間を割いて勉強し、せっかく取得するのだから仕事に役立つのかどうかという視点ははずせません。
また逆に、受験勉強において、日常の業務に関連している検定や資格であれば、実務的な内容を知っていることが、勉強する上での強みになるでしょう。
日常業務と関連していれば、勉強にとっつきやすさがあったり、早期に合格できたりと利点も多いです。
特に会社員の方は、資格取得を考える際には仕事に役立つかは重要な視点と言えます。
第2位 難易度はどのくらいか
難易度、つまり難しさがどのくらいかを調べましょう。
どんな難しい資格でもやる気と時間さえあれば、社会人であっても取得することは不可能ではないと思っていますが、
それでも時間や自分の能力などの資源には限りがあります。
また、あまりに高い壁に挑戦しすぎて、モチベーションがなくなってしまったら、何にもできなくなってしまいます。
これでは本末転倒です。
難易度が高いということは、より多くの勉強時間が必要であり、より高いモチベーションを維持しなくてはなりません。
自分の確保できる学習時間やモチベーションに見合った難易度の試験を選びましょう。
第1位 取得する目的は何か
目的を明確にすることは最重要です。
資格を取る目的をはっきりさせます。
資格とってどうするの?検定受けてどうするの?
こう言われたらどう答えるでしょうか。
これが最も重要です。
資格をコレクションしてるんです!ていう目的もアリと言えばアリですが、
振り返ってみますと、自分でも意味のない検定などに力を配分しすぎてしまったなと反省しています。
いろいろと横道にそれたからこそ言えることかもしれませんが、もうちょっと目的を定めて効率よくやれば良かったかなと思っています。
ですので、ただ単に受けて持っておきたいという理由よりも、
この資格を取ってどうしたいのか?
例えば昇進に有利だからという理由でも構いません。知識を得てスキルアップしたいなど。
どうしたいのかを明確にしましょう。
本当に大切です。
せっかく立派な国家資格を持っていても、それを使わずにいたら本当にもったいないです。
資格や検定を受ける目的は明確にしましょう。
資格は持っていてもすごくはない
世の中にあふれる数々の資格や検定。
挑戦することは素晴らしいことです。
でも、ただ単にすごいと言われたいという目的は、あまり意味がないのではないか、と思います。
資格や検定の取得までには、
費用もかかります。
時間もかかります。
労力もかかります。
すごいと言われたいだけでの資格取得は、ほんの一時、自分すごいんだという少しの満足感と自己肯定感が得られます。
しかし後から振り返ると、そのために時間と労力を無駄にして、あまり意味がなかったと思います。
資格を取って終わりではない
資格取得は、その世界の入り口にすぎません。
自分の能力を保証してくれるものではありますが、その入り口に立っただけです。
例えば、国家資格を取ってその業界のプロ資格得ました。
資格を取ったら即プロなのか?というと違います。
取得後、実務でその知識と能力を高めていくことが必要となります。
資格の取得はその入り口にしか過ぎないのです。
それでも勉強するのはすばらしいこと
勉強することは素晴らしいことです。知らなかったことを知ります。わからなかったことがわかります。チャレンジすることは素晴らしいことです。
自己研鑽は後々になって大きな差が付きます。
常に自分を磨いてきた人とそうでない人。明らかな差が付きます。
分度器の1度は大した角度ではありません。
しかし、それをずーっと延長していったらどうでしょう。
0度との差はとてつもなく大きくなっているはずです。
高校の担任の先生が言いました「勉強はざるで水をすくうようなものだ」と。
自己研鑽とはそういうものだと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。参考になれば幸いです。