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【経理実務へ役立つ】社会人のための簿記3級講座~「帳簿の締め切り」~【独学で簡単に理解】

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日商簿記3級対策~「帳簿の締め切り」~

今回は「帳簿の締め切り」について解説していきます。

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こんにちは、ゆきじろうです。
簿記学習を社会人から知識ゼロで始めて公認会計士になりました。
簿記の知識は決して無駄にはなりません。簿記には人生を変える力があります元銀行員で経理経験もありますので実務の話も交えつつ、簿記の理解が深まり簿記が好きになるような解説を心がけていきます。

帳簿の締め切り

今回は、帳簿の締め切りについて説明します。

帳簿の締め切りとは、決算後、次の期の為に各勘定科目や帳簿を整理して繰り越すことです。

簿記の一決算期の最後の作業となります。

帳簿の締め切りについて

帳簿の締め切りについて説明してきます。

①損益振替

損益振替とは、収益の勘定を損益勘定の貸方に、費用の勘定を損益勘定の借方に振り替える事をいいます。

「売上」に100円ある場合は以下のようになります。

(借)売上 100 (貸)損益 100

「仕入」に100円ある場合は以下のようになります。

(借)損益 1,000 (貸)仕入 1,000

収益と費用の残高を「損益」という勘定科目へ振り替えるイメージです。

②資本振替

当期純利益または当期純損失を算出します。

損益振替の結果、「損益」の貸方の金額の方が多ければ当期純利益、借方の方が多ければ当期純損失となります。

そして資本振替を行います。

資本振替とは、この当期純利益または当期純損失を「資本金」勘定に振り替えることです。

「損益」の貸方の金額が100円多かった場合は以下のような仕訳になります。

(借)損益 100 (貸)資本金 100

損益勘定が振替によって残高0となり、資本金が100増えたという事です。

③収益・費用の各勘定科目の締め切り

損益振替後の収益、費用の各勘定科目の借方、貸方の合計金額が一致する事を確認します。

そして、二重線を引いて締め切ります。

④資産・負債・純資産の各勘定科目の締め切り

期末時点で残高が残っている科目は、相手側に「次期繰越」と記入。

締め切った後に「次期繰越」と記入した逆側の二重線の下に「前期繰越」と記入して金額を記入。

次期繰越の金額と前期繰越は同じ金額となります。

⑤繰越試算表の作成

先ほどの資産・負債・純資産の次期繰越の金額を、繰越試算表に集計します。

繰越試算表は、次期に繰り越される科目の残高を集計したした一覧表です。

学習のポイント(実務小話)

今回は、帳簿の締め切りについて解説しました。

帳簿の締め切りや次期繰越のやり方を正確に理解して実施できる人は少ないです。

企業では会計システムを導入しており、そのような作業をほとんど意識しないで経理業務を実施できるようになっています。

システムがやってくれますので帳簿の締め切りをできるようになる必要性は薄いかもしれませんが、帳簿の締め切りの作業の手順や2重線などの意味を理解しておくことは簿記の基礎としては大切なことだと思います。

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