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【経理実務へ役立つ】社会人のための簿記3級講座~「貸借対照表」~【独学で簡単に理解】

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日商簿記3級対策~「貸借対照表」~

今回は「貸借対照表」について解説していきます。

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こんにちは、ゆきじろうです。
簿記学習を社会人から知識ゼロで始めて公認会計士になりました。
簿記は決算書が読めたり経営が分かったり決して無駄にはなりません。簿記には人生を変える力があります元銀行員で経理経験もありますので実務の話も交えつつ、簿記の理解が深まり簿記が好きになるような解説を心がけていきます。

貸借対照表について

今回は、貸借借対照表について説明します。

貸借対照表とは「ある時点で会社にどれだけの財産があるのか」を表すものです。

「ある時点」というのは通常「決算日」といわれます。

「どれだけ財産があるか」は少し難しい言葉で「財政状態」といいます。

会社の決算日は、会社が自由に設定できますが、世の中の会社は3月31日を決算日としている会社が多いです。

貸借対照表が読めるようになると、会社にどのくらいの財産があるか、この会社はどのくらいの体力があるかということが分かるようになります。

借方、貸方について

まず、簿記の借方、貸方について説明します。

簿記には、借方(左側)と貸方(右側)があります。

借とか貸という言葉が引っかかる方もいるかもしれませんが、これはつまるところ「左」、「右」という意味しかありませんので、そのように理解して次に進みましょう。

簿記上、基本的に、借方は「資産」「費用」、貸方は「負債」「純資産」「収益」が計上されます。

このうち、借方の「資産」、貸方の「負債」「純資産」が貸借対照表の左右に計上されます。

以下のような形をしています。

資産 負債
純資産

「費用」、「収益」は「損益計算書」で扱います。

順番に説明していきます。

貸借対照表の借方について

貸借対照表の「借方(左側)」について説明します。

資産 負債
純資産

借方には「資産」が計上されます。

資産とは?

資産の代表格は、「現金」です。

貸借対照表に「現金100」とある場合、その会社に現金が100あることを表しています。

資産は、他に銀行の預金や株券、建物などが計上されます。

最初は、資産は、何か「価値のある物」が計上されるというイメージを持っておくのでもよいです。

貸借対照表の貸方について

貸借対照表の「貸方(右側)」について説明します。

資産 負債
純資産

貸方には「負債」と「純資産」が計上されます。

負債とは?

「負債」の代表格は、「借入金」です。

要するに借金です。あとで返さなくてはならないものです。

貸借対照表に「借入金200」とある場合は、その会社は借入を200していることになります。

負債は、他には、未払金や預り金などがあります。

何かしら返済義務のあるものというイメージを持っておくとよいと思います。

純資産とは?

純資産の定義は、簡単に言うと「資産から負債を引いた残り」です。

最初は「資産」と「純資産」て何がどう違うの?両方とも資産という言葉が入ってるけど何?という疑問を持たれる方もいるかもしれません。

資産は、いうならば会社の「プラスの資産」です。

一方、負債は「マイナスの資産」です。

じゃあ会社の純粋な資産てどのくらいあるの?ということになりますが、

それは、資産から負債を引いた残りが純粋な資産となります。

つまり「資産」ー「負債」=「純資産」となります。

純資産の代表は「資本金」です。

これは会社を作ったときに会社に入れたお金のことです。

ただ、資本金というお金があるわけではありません。

これについてはちょっと最初は理解しがたいところがと思いますので、別のところで説明します。

今は、最初に会社に入れたお金の金額を示しているということを覚えておきましょう。

貸借対照表の勘定科目の例

貸借対照表の勘定科目の主なものを紹介しておきます。

勘定科目は無理に覚えようとしなくても、学習していくうちに自然に覚えられます。どんどん問題を解いていきましょう。逆に勘定科目単体で覚えようとすると少しつらい作業になります。

資産の勘定科目の一例

勘定科目名 内容
現金 お金です。紙幣や硬貨です。
売掛金 商品を売った時の未入金の代金です。
建物 事務所やビルなどです。
備品 机やいす、棚などです。
貸付金 貸したお金です。

負債の勘定科目の一例

勘定科目 内容
買掛金 商品を買った時にまだ払っていない代金です。
借入金 借りたお金です。
預り金 預かっているだけのお金です。

純資産の勘定科目の一例

勘定科目 内容
資本金 会社の運営のために入れたお金の金額です。
繰越利益剰余金 会社が積み上げた利益です。

貸借対照表のルール

貸借対照表にはルールがあります。

それは、借方(左側)と、貸方(右側)の合計の金額は必ず一致するということです。

バランスするとも言います。

以下の式が成り立ちます。

資産=負債+純資産

資産-負債=純資産

重要なポイントとなります。

貸借対照表の具体例は、例えば以下のような形になります。

貸借の合計1,000が一致しています。

また、資産合計が1,000から負債合計の700を引くと純資産額300となっています。

最初は簡単なケースで本質を理解して、だんだんと理解を深めていきましょう。

以上、貸借対照表の説明でした。

学習のポイント(実務小話)

今回は、貸借対照表について解説しました。

貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書を財務3表と言ったりします。

このうち、貸借対照表と損益計算書を簿記3級では扱います。

貸借対照表は、大まかに言えば、その会社にどんな財産があるのか、どんな負債を背負っているかという情報です。これが「財政状態」のことです。

貸借対照表は「財政状態」、損益計算書は「経営成績」を表すと言われますが、この意味がわかってくるのは学習が大分進んだ頃になると思います。

まずは、多くの問題を解いていくことが大切です。理解は後からついてきます。

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