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【経理実務へ役立つ】社会人のための簿記3級講座~科目別解説「例題解説:有価証券」~【独学で簡単に理解】

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日商簿記3級対策~科目別解説「例題解説:有価証券」~

今回は「例題解説:有価証券」について説明していきます。

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こんにちは、ゆきじろうです。
簿記学習を社会人から知識ゼロで始めて公認会計士になりました。
複式簿記は人類最高の発明の一つと言われます。
簿記は決算書が読めたり経営が分かるようになったり決して無駄にはなりません。簿記には人生を変える力があります。一人でも簿記を好きになる人が増えればいいなと思い簿記が好きになるような解説を心がけていきます。

例題解説:有価証券

「有価証券」の例題を解いてみましょう。

問題

次の取引を仕訳しなさい。

①A社株式200株を、1株100円で取得し、代金は手数料500円とともに、小切手を振り出して支払った。

②A社発行の社債、額面10,000円分を、@100円につき、@97円で購入し、代金は現金で支払った

③A社から配当金領収証3,000円を受け取った。

④A社社債(額面10,000円、利率 年1%、利払は年1回)の利払日であった為、利息を現金で受け取った。

⑤所有するA社株式100株(取得原価1株100円)を、1株120円で売却し、代金は当座預金口座を通じて受け取った。

解答

①(借) 有価証券 20,500 (貸) 当座預金 20,500
②(借) 有価証券 9,700 (貸) 現金 9,700
③(借) 現金 3,000 (貸) 受取配当金 3,000
④(借) 現金 100 (貸) 有価証券利息 100
⑤(借) 当座預金 12,000 (貸) 有価証券 10,000
有価証券売却益 2,000

解説

①(借) 有価証券 20,500 (貸) 当座預金 20,500

「有価証券」という資産が増えたため借方(左側)に記入。
「当座預金」という資産が減ったため貸方(右側)に記入。

購入時の手数料は、有価証券の価額に含めます。
有価証券の金額は、100円×200株 + 500円 = 20,500円となります。

②(借) 有価証券 9,700 (貸) 現金 9,700

「有価証券」という資産が増えたため借方(左側)に記入。
「現金」という資産が減ったため貸方(右側)に記入。

実際支払った額を求めます。100円分につき、97円です。

97円× (10,000円÷100円) = 9,700円

③(借) 現金 3,000 (貸) 受取配当金 3,000

「現金」という資産が増えたため借方(左側)に記入。
「受取配当金」という収益が増えたため貸方(右側)に記入。

「配当金領収証」は「現金」で処理します。
「配当金領収証」はよく出題される「現金」として取り扱うものの一つです。

④(借) 現金 100 (貸) 有価証券利息 100

「現金」という資産が増えたため借方(左側)に記入。
「有価証券利息」という収益が増えたため貸方(右側)に記入。

10,000円×1%=100円です。

⑤(借) 当座預金 12,000 (貸) 有価証券 10,000
有価証券売却益 2,000

「当座預金」という資産が増えたため借方(左側)に記入。
「有価証券」という資産が減ったため貸方(右側)に記入。
「有価証券利息」という収益が増えたため貸方(右側)に記入。

持っている有価証券の価額は、100株×100円=10,000円です。
それを100株×120円=12,000円で売却します。
12,000円ー10,000円=2,000円が「有価証券売却益」となります。

学習のポイント(実務小話)

有価証券の処理の例題を解説しました。

会社は、余った現金にして会社に置いておいても、利息もつかず収益が得られないので、余剰資金の有効活用として株や債券などの有価証券を買ったりします。

そうなると、定期的に「有価証券利息」が発生したり、売買を行うと「有価証券売却益」「有価証券売却損」の処理が発生します。

この中で「有価証券売却損」が発生するというところがポイントで、せっかく余った余剰資金を運用して儲けようと思ったのに、損が出てしまうケースでは本末転倒ですね。

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