日商簿記3級対策~科目別解説「有価証券の評価替え」~
今回は「有価証券の評価替え」について解説していきます。
(2019年6月以降改正により2級以上の出題範囲となりました。)
有価証券の評価替えについて
有価証券の評価替えについては、改正で簿記3級の範囲ではなくなりました。2級以降学習される方の参考なればと思います。
簿記試験で出題される「有価証券」とは、国債・社債・株式等です。
例えば、株式は、毎日時価が変動しています。
決算の会計処理としては、決算日時点の価値に置き換えるということをします。
これを有価証券の評価替え(時価評価)といいます。
有価証券の評価替えの仕訳について
有価証券の評価替えの仕訳について以下の項目で説明します。
①購入時点よりも有価証券の価格が上昇した場合
②購入時点よりも有価証券の価格が下落した場合
①購入時点よりも有価証券の価格が上昇した場合
以下の例で説明します。
「決算において、有価証券2,000円を2,500円に評価替えする。」
(借)有価証券 500 (貸)有価証券評価益 500
「有価証券」という「資産」が増えたため借方(左側)へ記入。
「有価証券評価益」という「収益」が増えたため貸方(右側)へ記入。
1,000円で購入した有価証券の価値が1,500円に上がったので、500円資産が増えました。
②購入時点よりも有価証券の価格が下落した場合
以下の例で説明します。
「決算において、有価証券1,200円を1,000円に評価替えする。」
(借)有価証券評価損 200 (貸)有価証券 200
「売買目的有価証券」という「資産」が減ったため貸方(右側)へ記入。
「有価証券評価損」という「費用」が増えたため借方(左側)へ記入。
元々1,000円であった売買目的有価証券の価値が200円下がったので、資産が減りました。
その相手側勘定は、有価証券評価損で処理します。
学習のポイント(実務小話)
今回は、有価証券の評価替えについて解説しました。
決算期末時点の評価替えについては、2級の範囲となりました。
これは、これまで3級で説明していた有価証券の会計処理だけでは有価証券の期末時点の処理を説明しきれず、有価証券の期末処理のすべてを説明しようとすると難しすぎるためだと思われます。
今回の説明内容も、いくつかある会計処理の一部と考えていただければと思います。
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