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【経理実務へ役立つ】社会人のための簿記3級講座~科目別解説「手形割引」~【独学で簡単に理解】

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日商簿記3級対策~科目別解説「手形割引」~

今回は「手形割引」について解説していきます。

(2019年改正により2級以上の出題範囲となりました。)

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こんにちは、ゆきじろうです。
簿記学習を社会人から知識ゼロで始めて公認会計士になりました。
簿記の知識は決して無駄にはなりません。簿記には人生を変える力があります元銀行員で経理経験もありますので実務の話も交えつつ、簿記の理解が深まり簿記が好きになるような解説を心がけていきます。

手形割引について

手形は、記載された期日になるまでは支払いを受けられません。

しかし、代金を期日前に欲しいという場合には、銀行やそれ専門の業者に手形を一定の手数料を支払うことで、期日前に手形を現金化できます。要するに手形を買い取ってもらいます。

これを「手形の割引」といいます。

そして、このときの手数料を「割引料」といいます。割引料の金額は金融機関や業者によって異なります。

手形の割引きの仕訳について

手形の割引の仕訳は以下の項目で説明します。

①手形を銀行に持ち込み割引を行った。

①手形を銀行に持ち込み割引を行った。

以下の例で説明します。

「手形10,000円を銀行で割引き、割引料30円を差し引いた残額を当座預金とした。」

(借) 当座預金 9,970 (貸) 受取手形 10,000
手形売却損 30

「受取手形」という「資産」が減ったため貸方(右側)へ記入。
「当座預金」という「資産」が増えたため借方(左側)へ記入。
「手形売却損」という「費用」が増えたため借方(左側)へ記入。

手形を割り引くと、銀行に手数料(割引料)を支払う、といいましたね。

「手形売却損」は「費用」です。増えたら借方(左側)、減ったら貸方(右側)です。

この割引料の分は、受取手形を売った時の手数料です。

割引料の計算について

手形の割引料を自分で算出しなければならない例を説明します。

「手形10,000円を銀行で割引き、割引料を差し引いた残額を当座預金とした。割引日数は30日、割引率は年3.65%である。」

手数料の割引率の計算は以下の通りです。

割引料 = 手形金額 ×割引率(年率)× 割引日数 / 365

10,000×3.65% × 30日/365日=30円

丸々1年の期間で割引をしたら10,000円×3.65%=365円ですが、30日だけですので、30日/365日を掛けて30日分だけの割引率を計算します。

学習のポイント(実務小話)

今回は、手形割引について解説しました。

割引という言葉が少し馴染みがないかもしれませんが、要するに買い取る側の相手からすると「手形を期日前に買い取ってあげるから、少し割引」しての「割引」です・

手形割引料は、手形を買い取って、本当だったら期日まで手に入らないはずのお金を前払いして貸してあげるので、その時の貸付金利を元にして算定されます。

ですから、手形の割引料の正体は貸付金利です。

お金を貸すというのは銀行の本業、得意とするところですね。

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