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【経理実務へ役立つ】社会人のための簿記3級講座~科目別解説「小口現金」~【独学で簡単に理解】

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日商簿記3級対策~科目別解説「小口現金」~

今回は「小口現金」について解説していきます。

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こんにちは、ゆきじろうです。
簿記学習を社会人から知識ゼロで始めて公認会計士になりました。
簿記は決算書が読めたり経営が分かるようになったり決して無駄にはなりません。簿記を学べばあなたの人生も変わります。一人でも簿記を好きになる人が増えればいいなと思い簿記が好きになるような解説を心がけていきます。

小口現金について

小口現金とは、一言で言えば「現金」勘定から小分けにした現金勘定です。

イメージとしては、家に置いておく金庫です。金庫に都度現金を出し入れしたら、ちょっと面倒なので、一部財布にいれて持ち歩きます。

その財布が「小口現金」です。

会社での使われも同じです。

大きな会社となると、お金を管理している部門と、そうではない部門があると思います。

お金を管理している部門が金庫です。

例えば、お金を管理していない部門が、出張に行ったり、消耗品を購入したりする場合に、いちいちお金を管理している部門を通していては、面倒です。

そういう小さな出費の為に、あらかじめお金を管理する部門が、それぞれの部門にいくらかを前もって渡しておくということをしておきます。

これが小口現金です。

小口現金の日常的な管理は、基本的にお金を受け取った部門が行います。

そして、一定の期間分の領収書を管理部門に提出します。そして小口現金の精算をして使った分はまた補給してもらう。管理部門はその領収書をもって仕訳をします。

このように、現金の管理部門の事務負担を減らしたり、日常の経費精算業務を効率化するために、あらかじめ渡して置くのです。小口現金といいます。

小口現金の仕訳について

小口現金は、現金と同じく「資産」です。

以下、2つのケースの仕訳を解説します。

①会計部門がA部門に、経費の前渡金を渡した。
②A部門から会計部門に、経費の精算報告があった。

①会計部門がA部門に、経費の前渡金を渡した。

以下の例で解説します。

「会計係が、A部署に、前渡分として、現金20,000円を渡した。」

(借) 小口現金 10,000  (貸) 現金 10,000

「現金」という「資産」が減ったため貸方(右側)へ記入。
「小口現金」という「資産」が増えたため借方(左側)へ記入。

②A部門から会計部門に、経費の精算報告があった。

以下の例で解説します。

「A部署から、水道光熱費3,000円、通信費1,000円を支払ったという報告があった」。

(借) 水道光熱費 3,000  (貸) 小口現金 4,000
  通信費 1,000

「水道光熱費」という「費用」が増えたため借方(左側)へ記入。
「小口現金」という「資産」が減ったため貸方(右側)へ記入。

水道光熱費・通信費について

水道光熱費、通信費は「費用」です。

販売費及び一般管理費の一つです。

水道光熱費は、例えば水道代、ガス代、電気代等が該当します。

通信費は、例えば電話、切手代、郵便代等ですが、インターネット代も通信費となります。

このあたりは、日常生活の感覚と同じですね。

学習のポイント(勉強の仕方)

今回は、小口現金について解説しました。

小口現金は、文字通り、小口に分けた現金です。

ある程度、少額のお金を分けておいて、後ほど清算します。

「現金」と違うのは、最初に小口現金を渡すときに

小口現金/現金

という仕訳が起きるのと、使用したという報告があったときに、例えば

通信費/小口現金

という仕訳が起きるところです。

少しめんどくさいと思うところだと思いますが、実際の企業経理からすると、そうやって分離した方が効率的なのですね。

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