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【簿記】経過勘定の覚え方【資産負債混乱】

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経過勘定は紛らわしい

経過勘定には、未収収益、未払費用、前払費用、前受収益の4つがあります。

業態によって、前払保険料や未収利息とか、名前が少し変わったりしますが基本的にこの4つです。

簿記の問題を解いていて、

これが前払なのか未収なのか?資産なのか負債なのか?

って、混乱することはありませんでしょうか?

学習を始めた最初の頃は一生懸命覚えた記憶があります。

今回は、もう迷わない経過勘定の貸借の覚え方を紹介します。そして経過勘定の理解が進むような解説もしたいと思います。

経過勘定とは

経過勘定については、企業会計原則の注解5に定められています。

とそれらしいことを言ってみましたが、簿記の受験生が欲しい情報はそんな小難しい規定のことではないと思います。

簿記の勉強に対して、経過勘定の性質の理解が進むような解説をしたいと思います。

あくまでもイメージをつかむこと重視で説明したいと思います。

未収収益、未払費用、前払費用、前受収益のイメージ

順番に4つの経過勘定について、どんなものか簡単に説明します。

未収収益

もらえるはずだけど、まだもらってないものです。

例えば、未収利息。

銀行に口座を持っている人も多いでしょう。

利息を年1回、9月にもらえるとする場合、3月に決算を行うと、10月~翌3月までの利息は、もらえるはずだけどまだもらってない利息として、3月末に未収利息として計上します。

ちなみに実際の銀行の利払いは年2回です。

未払費用

もうサービスを使っちゃってる費用です。ただし滞納しているわけではありません。

まだ支払時期は来ていません。

例えば携帯代金。

前月の携帯代金が次月の月末の支払いだとすると、ちょうど決算期をまたぐと、前月分が未払費用となります。

前払費用

前払費用の代表格は家賃です。

アパート借りると、大体翌月の家賃は前払いです。

いきなり借主に出てかれたら家賃を回収できなくなっちゃいますし、

大家さんとしては前払で家賃をもらっとくと安心です。とりっぱぐれるのは嫌です。

前受収益

前受収益は、あまりないかもしれません。

前払費用の反対として大家さんであれば、翌月分の家賃は前受収益となります。

次からは経過勘定の性質を説明していきます。

経過勘定は決算時だけに発生

経過勘定は基本的には決算の時だけに発生します。

一時的に発生し、経過的に貸借対照表に置いておくための勘定です。

「経過」とは、ある時間内の物事の進行です。

決算期が過ぎて次の年度に移っていく時間の進行を指しています。

その決算期を経過するタイミングで使う勘定だから経過勘定です。

経過勘定は貸借対照表に計上

経過勘定は、貸借対照表に計上します。

誤解を恐れずに書けば、何かを売って売上を計上した、何かを仕入れて仕入を計上したとか、給料などの経費を払った、というような企業の活動は基本的に損益計算書に計上されます。

つまり、企業の行動の成果はその年度の損益計算書に計上されることとなります。

ただ、経過勘定項目、例えば、家賃の前払いなどは、その期の企業の事業活動ではなくて、単に来期の家賃を払っただけなので、その期にどうしても事業活動に必要な活動ではありません。

そのため活動の成果として損益計算書には計上できないのです。

置き場に困るので、とりあえず貸借対照表に計上します。

経過勘定は一時的に置いとくもの

貸借対照表も本来は、価値のある資産や返さなくてはならない負債などを計上するところなので、

貸借対照表としても、経過勘定も一時的にしか置いときたくないのです。

今回はしょうがねえけど、来期になったら損益計算書上の経営成績に組み込まれてくれよ。

って感じで一時的に貸借対照表に計上します。

経過勘定の覚え方

混乱の原因は何か?

未収収益=資産

前払費用=資産

未払費用=負債

前受収益=負債

混乱のもとは後ろに費用とか収益がくっついているから、だと思います。

費用、収益、これ無くても話は通じます。経理や監査では、未収とか前受と略して読んでます。

ですので、後ろを取ってみましょう。

収益・費用を取ってみる

経過勘定の後ろにくっついている収益・費用を取ってみます。

未収=資産

前払=資産

未払=負債

前受=負債

このようになりました。

経過勘定の貸借の覚え方

では、経過勘定の貸借を覚えていきましょう。

未収(みしゅう)=資産(しさん)

前払(まえばらい)=資産(しさん)

未払(みばらい)=負債(ふさい)

前受(まえうけ)=負債(ふさい)

どうでしょうか、共通点は見えましたか?

3と5は資産、4は負債

やや強引ですが、みしゅうのしゅを1文字と数えて、3文字とカウントします。

昔風にみしうでもよいです。

そうすると、

未収(3文字)と前払(5文字)は資産

未払(4文字)と前受(4文字)は負債

となります。

簡単な説明ですが、このような覚え方はどうでしょうか。

理解することと、判断すること

経過勘定の貸借はそのうち反射的にわかるようになります。

そして意味をきちんと理解すれば、そこから導き出せることではあります。学習が進めばそうなってくるでしょう。

しかし、簿記試験中など、瞬時の判断が要求されますので、時にはこのようにして覚えておくのも役に立つと思います。

意味をしっかり理解することも大切ですが、学習の初期は変なところでつまずかないことも非常に重要です。

昔よく会計士試験の勉強中に、覚え方を工夫したり、語呂を作ったりしたものでした。

自分で工夫して作っていくと忘れないものです。

以上、経過勘定の貸借の覚え方を紹介してみました。

学習のお役に立てば幸いです。

ではまた、簿記の勉強に役立つ記事を書いていきたいと思います。

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