「相談してくれればよかったのに」というよく言う上司
2020年6月からいわゆる「パワハラ防止法」が施行されました。
上司と部下の関係は難しいものがありますね。
よくビジネスのホウレンソウは大事と言われます。
ホウは報告、レンは連絡、ソウは相談です。
社会人であれば当然の心構えとして知っているこのホウレンソウ。
これは、会社では部下上司、あるいは同僚間でのコミュニケーションが大切ですということの代名詞としてよく語られます。
ビジネスにおいて、大抵の問題はコミュニケーションエラーから生じるからです。
でも、何か問題が起きた場合「相談してくれればよかったのに」とよく言う上司は要注意です。
結論から言えば、その上司はちょっと自身のマネジメントに問題のある人物である可能性が高いです。
今回は相談してくれればよかったのにと連発する上司のマネジメントについて掘り下げてみます。
果たして部下は相談できたのだろうか
トラブルは起きます。
起こってしまったことはしかたがありません。
何とかしてリカバリーをするのが仕事です。
ただ、その時に第一声として「相談してくれればよかったのに」という上司はいませんか?
それは一見、相談してくれれば事前に何とかしてあげたのに、という優しい言葉にも聞こえますが、多くの場合、真意は違うようです。
その上司の普段の行動を思い返してみてください。
その上司は、普段から都合の悪いことは部下のせいにしていないでしょうか?
ホウレンソウが大切だと最初に書きましたが、それが大切なのは誰でも分かっています。
しかし、それができないケースが往々にしてあるのです。
それは、自分の上司が相談しにくい上司の場合です。
誰しもトラブル起きる前に報告や連絡、相談をしたいと思っています。
しかし、
相談したら、上司に怒られた
連絡したら、くだらないことで連絡するなと言われた
報告したら、なんでも一人で決められないのかと言われた
などの態度や言動を上司が繰り返すうちに、次第に部下がホウレンソウをしなくなっていくケースが数多くあります。
そしてついにトラブルが起き、
上司は言います。
「相談してくれればよかったのに」
その上司は「相談してくれればよかった」と言う資格はあるのか
さて、先ほどの例では誰が問題でしょう。
トラブルは起こるべくして起こっています。
簡単にわかります。
その上司が問題です。
その上司は当然部下は報告してくるものと思っていますが、そこに大きな勘違いがあります。
「相談してくれればよかったのに」というセリフを言っていいのは、普段から相談しやすい環境を作っている上司だけです。
自らホウレンソウが来ない環境を作っておきながら、相談してくれればよかったのに、とはおかしな話です。
これは相談以前の、上司部下を抜きにした人と人との信頼関係の問題なのです。
そういう上司に限って、何か都合の悪いことが起こるとまっさきに考えることは責任転嫁、人のせいです。
ですから、「相談してくれればよかったのに」と連発する上司のマネジメントには問題があると言わざるを得ません。
決してその言葉を信頼してはいけないのです。
自身の行動を点検
さて、翻って自分の行動を見直したいものです。
自分が上司である場合には、上記に紹介したことに十分気を付ける必要があります。
最近、部下の報告がなかったり、遅かったりしたことがあり、
そして「相談してくれればよかったのに」と思ったことはありませんか?
もしそのようなことが、頻繁にあるようであれば、
部下との信頼関係に黄色信号が点灯している証拠かもしれません。
自分の部下が相談しやすい環境を作っていますか?
他人のアラは見えてもなかなか自分の欠点は見えないもの。
自分自身は大丈夫、100%正しいことをしていて、間違っていない。
そのような過信が一番危険です。
「相談してくれればよかったのに」と思うことがあったら、まずは自分自身の行動を一度見直してみましょう。
自分のマネジメントに至らない点なかったか思い返してみましょう。
以上、今回は相談してくれればよかったのにと言う上司のマネジメントについて考察しました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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