突然の豪雨や冠水で車が水没したとき、ドアも窓も開かなくなったらどうしますか?
最近はゲリラ豪雨や線状降水帯などによって道路が短時間で冠水するケースもあります。
そんな万が一に備えて車に常備しておきたいのが、「緊急脱出用ハンマー」です。
① 長谷川刃物「CANARY」
② 大橋産業「BAL」
③ 大自工業「Meltec」
④ ニューレイトン「Emerson」
⑤ resqme(レスキューミー)
特に「とりあえず車に1本積んでおきたい」という方には、JIS認証を明示している長谷川刃物のCANARY RE-20-Jが候補になります。
この記事では、車の水没・横転・事故などに備えておきたい脱出用ハンマーのおすすめメーカー5社を比較します。
・車の水没事故が心配
・脱出用ハンマーを車に積んでおきたい
・信頼できるメーカーの商品を選びたい
・JIS適合品を選びたい
・家族の車にも防災用品を用意したい
車が水没したとき脱出用ハンマーは必要?
私は車の防災用品として1本常備しておいて損はないと思います。
JAFでは、車の窓を何で割れるのか実験を行っています。
ヘッドレスト、スマートフォン、車のキーなどでは窓ガラスを割ることができず、脱出用ハンマーでは強化ガラスを割ることができました。
つまり、
とは限りません。
価格もそれほど高いものではありませんので、万が一のために運転席から手が届く場所に常備しておくと安心です。
参考:JAF「水没時、何を使えば窓が割れるのか?」
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/disaster/window
ただしフロントガラスは基本的に割れない
ここは非常に重要です。
自動車のフロントガラスには一般的に「合わせガラス」が使用されています。
合わせガラスは2枚以上のガラスを中間膜で接着した構造になっており、脱出用ハンマーで叩いても簡単には貫通できません。
狙うのは基本的に強化ガラスが使われているサイドガラスです。
ただし、最近はサイドガラスにも合わせガラスを採用する車種があります。
国民生活センターによると、JIS表示付近に「T」「TP」なら強化ガラス、「L」「LP」なら合わせガラスを示す例があります。
参考:国民生活センター「自動車用緊急脱出ハンマーによるガラスの破砕」
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200820_1.html
脱出用ハンマーおすすめメーカー5選
| メーカー | おすすめモデル | 特徴 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| 長谷川刃物 | CANARY RE-20-J | JIS認証・軽量 | ★★★★★ |
| 大橋産業 | BAL No.636/637 | JIS規格適合・握りやすい | ★★★★★ |
| 大自工業 | Meltec FT-30 | JIS規格適合・ハンマー型 | ★★★★☆ |
| Emerson | EM-382 | スプリング式・28g | ★★★★☆ |
| resqme | レスキューミー | 小型・キーホルダー型 | ★★★★☆ |
1位 長谷川刃物「CANARY」
安全性を重視して選ぶなら、まず候補にしたいメーカーです。
岐阜県関市の刃物メーカー「長谷川刃物」が展開するCANARYには、自動車用の緊急ツール「RE-20-J」があります。
・JIS認証緊急ツール
・ガラス破砕用の超硬合金ハンマー
・シートベルトカッター搭載
・重量約59g
・固定用ホルダー付き
・日本製
特に注目したいのが、自動車用緊急脱出支援用具としてJIS認証を明示している点です。
脱出用ハンマーは滅多に使うものではありません。
しかし、使うときは本当に緊急事態です。
数百円の価格差より、規格やメーカーを重視したい用品だと思います。
「どれを買えばいいかわからない」という方には最もおすすめしやすいモデルです。
2位 大橋産業「BAL」
カー用品メーカーとして知られる大橋産業(BAL)もおすすめです。
代表的なのが「No.636/No.637 ブレイクハンマー」です。
・JIS規格適合モデル
・超硬金属ハンマーヘッド
・シートベルトカッター搭載
・湾曲した握りやすい形状
・車内固定用ホルダー付き
ハンマーヘッドは硬度HV760以上とメーカーが公表しています。
また、破砕時に手がガラス面へ近づきにくい湾曲した形状になっているのも特徴です。
オーソドックスなハンマー型を選びたいなら有力候補です。
3位 大自工業「Meltec(メルテック)」
カー用品でおなじみのMeltec(メルテック)にもレスキューハンマーがあります。
おすすめは「FT-30」です。
・JIS規格適合
・タングステン製ハンマー部
・シートベルトカッター搭載
・約220g
・収納ホルダー付き
CANARYなどと比較すると大きめですが、昔ながらのハンマー型で握って叩けるのがメリットです。
「小さすぎる脱出ツールは緊急時に使いにくそう」という方にはこちらが向いています。
4位 エマーソン「EM-382」
力いっぱいハンマーを振るのが不安な方にはエマーソンも面白い選択肢です。
EM-382は一般的な金槌型ではなく、スプリングを利用した「パンチショット」方式を採用しています。
・スプリング式ガラス破砕機構
・タングステン合金ヘッド
・シートベルトカッター内蔵
・重量約28g
・非常にコンパクト
サイドガラスに押し当てるように使用するタイプなので、狭い車内でも扱いやすいのがメリットです。
軽量・コンパクトさを重視する方に向いています。
5位 resqme(レスキューミー)
一般的なハンマーとは少し違いますが、携帯性を重視するならresqme(レスキューミー)も候補です。
キーホルダーのような小型ボディに、
・シートベルトカッター
の2つの機能を搭載しています。
メーカーは強化されたサイドガラスを破砕するためのツールとして案内しています。
最大のメリットは車のキーなどと一緒に携帯できることです。
緊急脱出用ハンマーで意外と重要なのが、「持っているのに手が届かない」という問題です。
その点、常にキーと一緒に持ち歩けるresqmeには大きなメリットがあります。
結局どの脱出用ハンマーがおすすめ?
迷ったらこの3タイプがおすすめです。
安心感・規格重視
→ CANARY RE-20-J
握りやすいハンマー型
→ BAL No.636/637
小型・携帯性重視
→ resqme
個人的には、車に1本だけ用意するのであればCANARY RE-20-Jを第一候補にします。
命に関わる可能性のある用品ですので、数百円安い無名商品を探すよりも、メーカーや規格を確認して選ぶことをおすすめします。
脱出用ハンマーはどこに置く?
商品選びと同じくらい重要なのが設置場所です。
国民生活センターの調査では、脱出用ハンマーを知っている人のうち車に積載している人は約2割で、さらにトランクなど緊急時に手が届かない場所に保管しているケースもありました。
おすすめは、
・センターコンソール周辺
・ドアポケット付近
・シート横など固定できる場所
など、シートベルトをした状態でも手が届く場所です。
衝突事故などで車内を飛び回らないよう、付属ホルダーなどでしっかり固定しておくことも大切です。
詳細はこちらの記事で
車の脱出用ハンマーはどこに置く?水没時にすぐ取れるおすすめの置き場所
水没したら最初から窓を割るわけではない
脱出用ハンマーは最後の脱出手段です。
JAFでは、水没時にはまずシートベルトを外し、窓を開けられる状態なら窓を開けて脱出することを案内しています。
電気系統のトラブルや水圧などで窓が開かず、ドアも開けられない場合に脱出用ハンマーを使用します。
① シートベルトを外す
② 窓が開くうちに開ける
③ ドア・窓から脱出する
④ 開かなければ脱出用ハンマーで強化ガラスを割る
実際の状況によって対応は異なりますので、事前にJAFなどの水没時の脱出方法を一度確認しておくことをおすすめします。
よくある質問
脱出用ハンマーでフロントガラスは割れる?
基本的には割って脱出できません。
フロントガラスには合わせガラスが使用されています。脱出用ハンマーは主に強化ガラスのサイドガラスを破砕するためのものです。
サイドガラスなら必ず割れる?
いいえ。
車種によってはサイドガラスにも合わせガラスが採用されています。あらかじめ自分の車のガラスを確認しておきましょう。
シートベルトカッターは必要?
できれば一体型がおすすめです。
衝突・横転などによってシートベルトが外れなくなった場合、カッターでベルトを切断して脱出するためです。
安い脱出用ハンマーでも大丈夫?
価格だけで判断することはおすすめしません。
緊急時に使用する製品ですので、メーカー、ガラス破砕部分の材質、シートベルトカッター、JIS規格への適合・認証表示などを確認して選ぶことをおすすめします。
脱出用ハンマーでフロントガラスは割れる?水没時に割るべき窓を解説
まとめ|車1台に脱出用ハンマーを1本備えておこう
脱出用ハンマーは、普段はほとんど使うことのないカー用品です。
しかし、豪雨による冠水や水没、横転事故などが起きれば、車外へ脱出するための重要な道具になる可能性があります。
1位 長谷川刃物 CANARY
2位 大橋産業 BAL
3位 大自工業 Meltec
4位 Emerson
5位 resqme
特に重要なのは、買っただけで安心しないことです。
自分の車のガラスが強化ガラスか確認し、運転席からすぐ手の届く場所に固定しておきましょう。
万が一のための数千円。
車に乗る家族がいるなら、1台に1本用意しておいてもよい防災用品だと思います。

